知らないとやばい・・・医療保険のカラクリ

今日は、医療保険は必要と思う方も不要だと思う方も、とりあえず知っておいた方が良い知識をお伝えします。それを理解したうえでどうするかは、あなた次第です。

要旨

大事なのは、あなた自身が決めることです。「ユーチューバーが医療保険は不要と言っていたから加入していない」「保険屋にすすめられて加入した」・・・共通しているのは他人任せということ。自分のことなんだから、ちゃんと自分で考えましょう。

入院日額保障とは?

医療保険のパンフレットや資料をみると、必ず「60日型」「120日型」のように、1回の入院で何日までが保障されるのか書いてあります。

60日型なら2ヶ月、120日型なら4ヶ月分が保障されるということです。10年以上前の医療保険になると、365日型(1年分)という大きめの保障もあったりしますね。

まれに、60日間(あるいは120日間)入院したら、その保険はなくなってしまうと思われている方もいますが、そうではありません。あくまでも、”1回の入院”にたいしての保障期間です。

「○日型」とは別に、「通算日数」というルールがあるので、その日数を消化した時にはじめて医療保険がなくなります(消滅といいます)。

180日ルール

あなたが仮に60日型の医療保険に加入しているとしますね。入院が長引いたとして、61日目以降はどうなるのでしょう?

ハイ、保障されません。・・・ということは、結局60日間しか保障されないのではないかというと、そうではないのです。ここ大事なポイントですよ。

医療保険には「180日ルール」というのがあって、180日(半年)経過すればまた保障の枠が復活するのです。逆にいうと、60日経過後は半年間は保障されないということなんですね。

ただし、これは同じ病気で治療が続くケースの話です。異なる病気で入院した場合(脳の病気で60日間入院して、退院してすぐにガンで入院したケースなど)は、どちらも保障の対象となることが多いです。

「多いです」と書いたのは、保険会社によっては認められないケースもあるからです。この辺は、細かい字で書かれた約款(やっかん)に記載されていますので、興味があれば読んでみると良いですよ。

営業マン(セールスレディ)の中には、知らない人・理解していない人も存在します。そういう人にあたってしまうと、後々トラブルになってしまいかねないので要注意です。

入院日数の短期化

最近では、60日型の医療保険が主流になりつつあります。保険会社によっては60日型しか取り扱っていないところもあるくらいですが、僕はおすすめしません。

厚労省のデータをみればわかりますが、入院日数が昔よりも短くなっているのは事実で、これにはいくつか理由があります。ひとつは医療技術が進歩したおかげであることと、もうひとつは診療報酬の改定です。

ひとつめはなんとなく直感でわかってもらえると思いますが、ふたつめの方はピンとこないかもしれませんね。ざっくり言ってしまうと、病院側に入るお金のことです。長く入院させていると、国から受け取れるお金が少なくなるように変更されたんですね。だから、病院からしたら、長くいられるより短い期間で新しい人を回していく方が、経営上良いということになります。

こういう背景があるので、今は入院してもすぐに退院させられるのです。

疾病と災害

あまり知られていないんですが、医療保険には「疾病」と「災害」という2つのカテゴリーがあるんですね。疾病というのは病気のこと、災害というのはケガのことです。

ケガで入院・・・多いのが骨折です。お年寄りによくあるのが、大腿骨(足の付け根からひざまでの太ももの骨)の骨折ですね。人間の骨の中で一番長くて、体を支えている重要な箇所なんですが、これがなかなか治りにくいんですよね。ここを骨折してしまうと、まぁ3ヶ月4ヶ月以上の入院はざらにあります。

僕が医療保険の60日型をすすめないのは、こういったところに理由があるのです。入院する原因は、病気ばかりじゃありませんからね。

医療保険は必要?

「医療保険は大事です」とか「医療保険は不要です」とか・・・もう、そういう不毛な論争に時間を費やすのはやめにしませんか?

すべては、あなた自身が決めることです。某ユーチューバーが「医療保険は不要」と言っていたからといって、あなたの身に何かあった時に助けてくれるわけではありません。あるいは、保険屋さんが「医療保険は大事」と言ったとしても、ある程度の貯金があるのならそれでカバーできるのではないでしょうか?

ちなみに僕は加入しています。だって、何かあった時に貯金が減っていくのってイヤじゃないですか。それに出て行くときはあっという間ですからね、お金って。

とはいえ、これだって僕の価値観です。今の自分の状況を考えて、自分なりに判断しただけです。だから、人それぞれで良いと思いますよ。大事なのは、あなたが決めること。その手助けは、僕が引き受けます。


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