新型コロナウイルスの感染拡大がはじまってもう1年経とうとしていますが、非常事態の際の生命保険見直しについて考えてみたいと思います。2011年の東日本大震災や2018年の西日本豪雨などの大規模災害時も同じです。
大規模災害時の保険会社の対応
未曾有の出来事が起きた場合には、保険会社は顧客の生活を守るためにいくつかの支援策を打ち出します。各社一斉に始めるというわけではないですが、基本的にどこの保険会社であっても、顧客にたいして似たような支援を行うのが慣例になっています。
支援策の例としては、保障は継続したままで月々の保険料の支払いをしばらく停止したり(保険料の支払い猶予)、解約返戻金の一部を利息なしで貸し付ける(無利子貸付)などがあります。
一般的に、お金の借り入れには審査があって、借りた後は借りたお金に利息を加えて返済していきますが、「無利子貸付」なら審査もなく利息もつきません。もちろん、一定期間という条件は付きますが、それでも新たにお金を借りるよりもはるかに楽でスピーディーです。
「解約」以外の方法を探す
新型コロナウイルスの感染拡大がわかりやすいですが、大規模な災害が発生した時は、不可抗力で収入が減ってしまい家計が回らなくなってしまうことも充分に考えられます。その際、一度保険を解約してしようと考える人は少なくありません。
それほど必要のない保険なら解約しても影響はないでしょうが、勢いで全部を解約してしまうと無保険になってしまいますので、今一度冷静になって判断すべきだと思います。落ち着いてから新たに保険に入ればイイと思うかもしれませんが、新規での申し込みになりますので契約年齢が変わります。また、健康面での審査があることも忘れてはならないでしょう。まずは、解約以外の方法を探すべきです。
頭の中を、「どれを解約するか」ではなく「どうすれば継続できるか」という発想に変えてみることをオススメします。
新型コロナウイルスにみる特別対応の例
・保険料の払込を猶予
通常の支払猶予期間は1ヶ月ですが、最長6ヶ月に延長されました。(中には13ヶ月延長している会社もあります)
・更新手続きの猶予
自動車保険など、通常であれば更新のタイミングを逃すと補償が切れてしまいますが、補償が継続できるように手続きが猶予されました。
・無利子貸付
終身保険などの貯蓄型の保険に加入している場合、解約返戻金を元手に契約者貸付を受けられます。通常なら金利がかかりますが、一定期間まで無利子になりました。
非常事態時に困ったり悩んだりした際は、保険担当者に問い合わせてみると良いです。良い担当者であれば、親身になって対応してくれるはずです。また、各社のホームページにも情報がタイムリーに公開されていますので、そちらも参考にしてみてください。
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