先日、友人の女性がぽろりともらしていた話。ひさしぶりに友だちから連絡がきて、食事に行くことになったそう。数年ぶりに声を聞いたから、めっちゃテンションがあがって会う前からうれしかったと。
食事が始まってまもなく、「実はわたし今、保険の営業してて・・・保険に入ってくれないかな?」と言われたそうで。
「どうして保険屋さんってみんなこうなんですか?がっかりです!」と、ご立腹でらっしゃいました。。。
おれに言うなよ!と言い返したい気持ち半面、やっぱりそうだよなぁ・・・なんかごめん、と思ってしまいましたね。
こっちもがっかり
彼女の気持ちはすごくわかります。ひさしぶりに会ったのに、いきなり保険やら化粧品やらお守りやら売りつけられたら、怒りを通り越してガクーンとなってしまいます。だって、こっちはそんな気はさらさらないですからね。
彼女はがっかりしたと言っていましたが、それを聞いた僕もまたがっかりしてしまいました。自分がされたらイヤだと思うんです、まともな感覚の人なら。それをやってしまうという・・・。
友だちをなくす人たち
保険の販売員の中には、友だちからLINEブロックされたり、着信拒否されたりする人が少なからずいます。「保険に入ってくれ」「話を聞いてくれ」・・・こんなにクレクレされたら、距離を置きたくなるのは当然ですよね。
販売員になった途端、ヒトが変わってしまう人もいます。学生時代には「おい」「こら」と言っていた先輩が、急に「失礼します」「お時間いただきありがとうございます」ってなったら、逆に引いてしまいますよね。後輩すら離れていくという話ですよ。
販売員としてお客さまに失礼のないように・・・という考えなのかもしれないですが、友だちからしたら「どうしちゃったの?大丈夫??」って心配になりますよね。引かれているにもかかわらず、またグイグイ行くもんだから負の連鎖です。
ヘンなものはヘン
こうなってしまう原因のひとつが、会社の研修や日々の朝礼です。何十年もずーっと同じことやってるんです。人様の迷惑を省みずに。
保険を何か特別なモノと考えているんですよね。「家族への愛」だとか「将来の大切な約束」だとか。
言いたいことは何となくわかるんですが、お客さんには100%伝わってないと思うんですね。だって、そんな事を考えている人っています?
不思議なもので、毎日そんなことを聞かされているとあたりまえになってしまうんですよ。まさに「洗脳」です。
そうならないためには、日々の勉強が大事なんですけど、たいていの人はやりません。というか、契約が取れれば何でもオッケーの精神ですから。
ちなみに僕はというと、ちゃんと勉強していました 笑。だって、ヘンなものはヘンですから。鵜呑みにするわけにはいかないですよ。
真の顧客ファースト
保険って単なる手段だし、家計の中のパーツに過ぎないのに、それを特別なモノとして扱うこと自体に無理がありますよ。完全に会社都合ですよね。こっちのことは無視という。
保険会社はよく「顧客中心」「顧客主義」と言いますが、実態は真逆です。9年間も中にいたからよくわかりますよ。もちろん、全員がそうだとは言いません。でも、9割の人間はそうだと思います。まともな人が極端に少ない業界なんです。
僕自身、保険はめっちゃ大事だと思っています。(現金が1億円あれば話は別ですけど)でも、だからといって顧客無視はいけませんよね。
まずは、お客さんのありたい姿や理想の生活ありき。そのうえで、保険で解決できる問題とそうでない問題にきちんと分けて伝えてあげることが、真の顧客ファーストだと、僕は考えています。
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