一般住宅向けの火災保険の契約期間が、現行の10年から5年に短縮されるそうです。予定では2021年内に正式決定されて、2022年後半にも損保各社が対応する流れみたいですね。いずれなるだろうとは思っていましたが、早すぎてちょっとビックリ。というのは、2015年にも契約期間の大幅な見直し(最長35年→10年)があったからなんです。
まぁたしかに、最近は台風や大雨などの自然災害が多発していますからね。地震だって、いつあってもおかしくないですよ。そう考えると、保険会社としては長い期間での収支予測(徴収保険料と支払保険金のバランス)が難しくなりますから、契約期間を短くせざるを得ないんでしょうね。
大型台風の被害が相次いだ2018年と2019年の保険金支払額は2年続けて1兆円を超えていて、火災保険の収益に関してはどこの会社も赤字続きですから仕方がないことです。
気になるのは保険料ですが、おそらく再値上げになるでしょうね(どのくらい上がるのかは現時点では発表されていません)。一般住宅向けの火災保険については、毎年のように料率改定になっているので再々値上げと言った方が良いのかもしれませんが・・・。
保険には「収支相等の原則(しゅうしそうとうのげんそく)」というのがあって、契約期間中の徴収保険料の総額(+運用益)と支払保険金の総額(+経費)の合計が同じになるように、保険料が計算されています。要するに、保険会社に入ってくるお金と出ていくお金が同じ金額になるようにバランスを取っているんです。
単純に事故(台風や大雨などの自然災害)が頻発すれば、保険会社としてはその分の支払いは嵩むわけですから、どこかで帳尻を合わせないとならなくなるのです。
元来、火災保険というのは住宅購入時にいっしょに加入していたもので、ローンの支払期間と保険の契約期間を揃えていたりしたんですよ。今回の話が正式決定されれば、5年ごとに更新していくことになるので、保険会社(担当者)との付き合い方も変わってくるでしょうね。
火災保険の見直しを考えている人は、2021年内に済ませておいた方が良いと思います。2022年になると色々とコストアップしてもったいないですから。
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