それって、「お宝保険」かも?

世の中には古いけれど価値のあるモノが存在して、「ヴィンテージ」と呼ばれたりします。デニムのリーバイス501などがその典型で、年代によっては数百万円の値打ちがあるものもあるんだとか。市場で手に入るものでも、軽く30万円以上はしていますね。

実は、保険の中にもヴィンテージは存在しています。僕が目にしたのは数回ほどですが、さすがに保険証券を持つ手に緊張が走りましたね。本来なら手袋が必要になるくらいの貴重な契約ですから。

今の契約が「お宝保険」であれば、迷わず継続しましょう。「新発売」「新登場」というキャッチコピーに踊らされて、新しい保険に乗り換えるのはもったいなさ過ぎます。

お宝保険とは?

古い契約だけれどものすごく価値のある保険を、保険業界では「お宝保険」と呼びます。一度は耳にしたことはあるかもしれませんね。ざっくり言うと、1999年3月までに契約した貯蓄性の高い保険のことを指します。

保険証券に記載されている契約日が1999年3月以前であれば、お宝保険の可能性があります。お宝保険の時代は、現在よりも予定利率が高く設定されていて好条件ですので、見直しの際はその契約を迷わず残すべきです。「新発売」「新登場」というキャッチコピーに踊らされないようにしましょう。

古き良き時代

予定利率とは、保険会社が契約者にたいして約束する運用利回りのことです。この利率が高ければ、月々の保険料は割安になって解約返戻金が多くなります。

契約日保険期間ごとの予定利率
10年20年以下20年超
~1952年3月3%3%3%
1952年4月~1976年3月4%4%4%
1976年4月~1981年3月5.5%5.5%5%
1981年4月~1985年3月6%5.5%5%
1985年4月~1990年3月6.25%6%5.5%
1990年4月~1993年3月5.75%5.5%5.5%
1993年4月~1994年3月4.75%4.75%4.75%
1994年4月~1996年3月3.75%3.75%3.75%
1996年4月~1999年3月2.75%2.75%2.75%
1999年4月~2001年3月2%2%2%
2001年4月~2013年3月1.5~1.75%
2013年4月~2017年3月1.0~1.5%
2017年4月~0.25%(標準利率)を目安に各社で設定
※保険毎日新聞社『生保商品の変遷』を元に作成
※標準利率とは、金融庁が保険会社に対して設定している予定利率の目安とする運用利回りのことです。

令和の時代

予定利率は、保険が有効な限りそのまま継続されます。つまり、お宝保険は長く契約を継続するほど価値が高くなるということです。見直しの際は気をつけて見てみましょう。

それにたいして、今の時代は予定利率が1.0%あれば御の字です。今が、金利が消滅した時代だということを認識しましょう。このような状況下で、「保険で貯蓄」は効率が悪すぎます。貯蓄をするなら、別の方法を選択すべきです。


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